書き手の思いを伝える文芸翻訳

小説などの文章を訳することを「文芸翻訳」といいます。
日本でも海外の作品が多く読まれていますが、
それらはすべて翻訳者の仕事の上に成り立っているのです。

しかし、海外の小説を和訳した作品を読んだときに「ん?」と思ったことはないでしょうか。
会話の中に登場人物の感情がまったく感じられない、
文章を何度読み直しても理解できない、
会話文が連続すると誰が話しているのかわからなくなる、など、
単調で雰囲気などを感じることのできない文章の小説が多く出回っているのです。
これは文芸作品を訳する難しさを表しているとも言えるでしょう。
文芸翻訳では、訳者の文学的センスや言葉に対する繊細な感受性も重要となってきます。
ただ文章を訳すだけでなく、書き手の思いの伝わるものを書くことができなければ、
それは文芸作品として成立しないのです。

プログラムによる簡単な翻訳ができるようになり、さらにこれからその精度が向上したとしても、
人の手による文芸翻訳はなくなることはないでしょう。
それは、人間の感情や思いまで訳することができるのは、人間だけだからなのです。

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